引き続き、辻村深月さんの世界観を堪能し、加賀恭一郎の人情味を味わいました(^^)

12月の読書メーター読んだ本の数:8読んだページ数:3190ナイス数:337ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)感想小学生の普通の子どもがここまで考えられるものなのか、という驚きを気にしなければ、しっかり泣ける内容となっている。健気で、それでもまっすぐなところに、心を持っていかれた。その気持ちはしっかり伝わっていたのが確認できたので、未来に期待したい。読了日:12月23日 著者:辻村 深月
V.T.R. (講談社文庫)V.T.R. (講談社文庫)感想初チヨダブランド!ライトノベル感覚でサクッと読めてしまうが、SF感覚は十分に堪能でき、もっと掘り下げて欲しいし、続編も読みたいと思わせてくれた。赤羽環さんの解説も嬉しいサプライズ!読了日:12月20日 著者:辻村 深月
子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)子どもたちは夜と遊ぶ (下) (講談社文庫)感想「i」の正体は、途中からこの可能性しか無いのでは、と思い、何とか予想は当たっていたが、他の伏線で驚きもあり、非常にのめり込んだ。辻村深月さんが描く世界観は本当に不思議な感覚を与えてくれる。ホラー要素を少し入れながら、(あくまで)現代的な人情味を加味し、遊び心を入れながらも、ミステリーとなっている。これからもこの世界観を味わわせていただきます!読了日:12月17日 著者:辻村 深月
子どもたちは夜と遊ぶ (上) (講談社文庫)子どもたちは夜と遊ぶ (上) (講談社文庫)感想今回は上巻からぐいぐい惹き込まれた。主に3人の視点で話が進み、それぞれの細かいところまでの心理描写があり、何気ない日常が語られている一方で、猟奇的な事件も起きている。凄惨な過去、事件の謎、伏線にもなっているかもしれない逸話等々、どんどん話が展開している。下巻でどう収束していくのか、非常に気になる。。。読了日:12月14日 著者:辻村 深月
雪煙チェイス (実業之日本社文庫)雪煙チェイス (実業之日本社文庫)感想今回も疾走感溢れる展開で気持ちが良かった。犯人や犯行にまつわるミステリはほとんど掘り下げなかったことに賛否が分かれるかもしれないが、自分としては良かったと思う(そこに着目してしまうと疑問が生じる部分がある)。やっぱり気持ちよくスノボができるのは羨ましい。。読了日:12月11日 著者:東野圭吾
山女日記 (幻冬舎文庫)山女日記 (幻冬舎文庫)感想ミーハー感覚な人から経験豊富な人まで、様々な女性が登山をする連作短編集。登山をする目的が人生において、何かしらの悩みに対して、逃げるというよりも一人でしっかり考える、答えを見つけるためである。今まで読んできた湊かなえさんの作品とは明らかに異なる作風だが、男性の私でも心に響く作品であった。また新しい趣味が見つかった!但し、頭の中だけ、となりそうだが(^^;;読了日:12月07日 著者:湊 かなえ
赤い指 (講談社文庫)赤い指 (講談社文庫)感想加賀恭一郎は刑事としても人間的にも出来すぎた人物であることが伝わってくる作品だった。そして前作の「嘘をもうひとつだけ」は悲哀をテーマにした短編集だったが、これはそのテーマを踏襲して長編にしたものにも思えた。最後の最後には温かい気持ちにさせてくれた分、読後感は良かったが、事件が解決した後にこれだけの展開を見せてくれる東野圭吾氏はやはり凄い!!読了日:12月03日 著者:東野 圭吾
嘘をもうひとつだけ (講談社文庫)嘘をもうひとつだけ (講談社文庫)感想加賀恭一郎シリーズでは初めての短編集。「悪意」とは異なるが、どの話も犯人はあらかじめほとんど分かっている状態で、どちらかと言うと動機に重きを置いている。ただ裏表紙にもあるように、それは悲哀を描いている。いろいろ複雑な気持ちにさせてくれる一冊であった。読了日:12月01日 著者:東野 圭吾
読書メーター

2016年11月の読書報告

辻村深月ワールドと加賀恭一郎シリーズにハマった1ヶ月でした。まだまだ楽しみは継続します!

11月の読書メーター読んだ本の数:9読んだページ数:3946ナイス数:377私が彼を殺した (講談社文庫)私が彼を殺した (講談社文庫)感想前作「どちらかが彼女を殺した」同様、本編では犯人は明かされず、袋綴じの解説によって、答えが分かる構成になっている。前作の容疑者二人から一人増え、今回は三人の容疑者。前回はまんまとやられたが、、、今回は袋綴じを開ける前の予想に めっちゃ自信を持っていて、そして見事正解!!鍵となる部分も完璧に分かった。なんて気持ちのいい読後感なんやろう(^^)読了日:11月29日 著者:東野 圭吾
冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)感想途中で考えを整理するタイミングがあり、上巻からポイントを抜粋しながら整理をしたが、それでも・・・答えはハズレた。。でも、考え方は惜しかったはず!!(^^;;本当に惹き込まれた。一番の驚きは結びつきかな?あの回想シーンにあんな繋がりが!!って感じで脱帽だった(^^;;読了日:11月26日 著者:辻村 深月
冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)感想不思議な世界観。それにのめり込んでいく自分がいる自覚はある。ここからどうなっていくのだろう。不安な気持ちを抱えつつも、早く下巻に進みたい。読了日:11月24日 著者:辻村 深月
もういちど生まれる (幻冬舎文庫)もういちど生まれる (幻冬舎文庫)感想20歳ごろをうまく切り取ってくれるなぁ、ってしみじみ思った。連作短編集だが、それぞれの主人公以外の登場人物にも繋がりがあって、見る人によって、その人がどういう人か分かったりなど、多角的な視点のようで、作品自体が立体的だな、と感じた。そして、自分の過去も薄っぺらいなぁとも思った。それでも何者かにはなれたと信じたい(^^;;読了日:11月21日 著者:朝井 リョウ
どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)感想なんと!!袋綴じの解説があった。文庫本で袋綴じは初めてだったので新鮮だった。最後のシーンは現実では中々ありえない設定とは思うが、少ない登場人物をフルに活かして、トリックの露呈だけで無く、それぞれの必死さも見事に伝わってきて、十二分に満足した。ちなみに、解説を読むまでは、私の理解ではタイトルどおりであった(^^;;読了日:11月13日 著者:東野 圭吾
Qrosの女 (講談社文庫)Qrosの女 (講談社文庫)感想芸能記者の目線からが主だったが、芸能社会の内側が垣間見えた作品だった。実際に起こりうる出来事では無いとは思うが、SNSによる一般人の発言、芸能事務所それぞれの思惑により、思いもよらぬ方向へ巻き込まれてしまうことはありえるのかも、と思った。久しぶりの誉田哲也さん作品だったが、構成の仕方も楽しませてくれた。読了日:11月12日 著者:誉田 哲也
悪意 (講談社文庫)悪意 (講談社文庫)感想加賀恭一郎シリーズ3作目。安定の東野圭吾作品。それはもちろんだが、動機のみにスポットを当て、ミステリーに仕立て上げている。伏線で回収できていないところがあったのには気付いていたが、最後の最後で、そんな状況になるとは、という感じだった。地道な聞き取りの場面では、少しこんがらがってしまった。刑事には向いてないのが、よくわかった(^^;;読了日:11月08日 著者:東野 圭吾
スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)感想上巻からの全ての話は、最終章のためにあったのだなぁ、と思いながら涙が止まらなかった。いろいろな思い、想いが交錯して、ギスギスした雰囲気の時も多分にあったが、エピローグまで読むと読後感は非常に良かった。名前のトリックはサイトで理解。あれは難しすぎる。。最終的には優しい話だったが、伏線回収も含め、楽しませてもらった。読了日:11月06日 著者:辻村 深月
スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)感想登場人物の紹介で章を区切っているが、視点は途中でもさりげなく変わっている。登場人物の背景などを織り交ぜながら、日々を描いている感じだが、最後の最後で急に展開をガラリと変える予感。下巻が気になる。ルームシェア、って楽しそうだな、とも思いながら下巻へ。読了日:11月05日 著者:辻村 深月
読書メーター

2016年10月の読書報告

2016年10月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:5560ページ
ナイス数:531ナイス

永遠をさがしに (河出文庫)永遠をさがしに (河出文庫)感想
今度は音楽のお話。家庭が破綻していたために家族愛に飢えていた16歳の高校生。新しい母の個性が強烈だが、温かく、今まで教えてもらえなかった真実を知り、長年封印していたチェロを再開。文章だけでも綺麗な心に響くメロディーを奏でていた。チェロにより、親子の愛情を理解し、友情も芽生え、自分は一人じゃないことを認識していく。あぁやっぱりこれも感動した。
読了日:10月30日 著者:原田マハ
凍りのくじら (講談社文庫)凍りのくじら (講談社文庫)感想
初めての辻村深月さん作品。ドラえもんは結構好きで、特に長編はすごい好きだったが、小学生くらいまでだったような覚えがある。根っこでは好きなんだろうが、それを表現するのが恥ずかしいというよりも、自然に卒業だと思ってた。ひみつ道具の名前が各章のタイトルとなっていて、藤子先生へのリスペクトを感じる一方で、内容は重く、惹きこまれていく。途中での違和感は結果としては正しかったが、すごく楽しめた。遅まきながら、これから宜しくお願いします(^^)
読了日:10月30日 著者:辻村深月
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)感想
最後の方に畳み掛けるどんでん返しがあったが、驚きとともに苦笑も(^^;;少し違和感を感じる部分はあったので、そこがミスリードだったとは思うが、まさかの展開だった。最初と終わりの違いに、自分の中で消化するのに、少し時間がかかってしまった(^^;;
読了日:10月28日 著者:歌野晶午
高校入試 (角川文庫)高校入試 (角川文庫)感想
以前、ドラマをしっかり見れなくて、中途半端だったこともあり、ずっと気になっていた作品。途中までは、登場人物表を見返さないと中々把握できなかった(^^;;高校入試を題材にした群像劇?だったが、脚本から作ったものとは思えないほど、中身の濃い小説だった。のめり込みながらも、自分の高校入試の時を思い出してもいた。熱を出しながらの辛い受験だったなぁ(^^;;
読了日:10月24日 著者:湊かなえ
水鏡推理4 アノマリー (講談社文庫)水鏡推理4 アノマリー (講談社文庫)感想
今回はいつも以上に真相に辿りつけ無さそうな前半戦だった。その分、後半戦はすごい盛り上がりだったし、スリルも十分にあった。天気予報というテーマでここまでミステリーに持ってこれるのは驚き。これがクリティカルシンキングの為せる技か(^^;;
読了日:10月22日 著者:松岡圭祐
疾風ロンド (実業之日本社文庫)疾風ロンド (実業之日本社文庫)感想
映画の前に読了。予告編を見たのもあるだろうが、映像化を狙って作品を作ったのかと思わせるほどシーンが頭の中に明瞭に浮かんだ。複雑なミステリーでは無いが、適度にハラハラ、適度にスピーディ、最後は綺麗にサプライズで読後感はすっきりした(^^)・・・余談だが、人が羨むぐらい気持ちよく滑ってみたいものだ。
読了日:10月18日 著者:東野圭吾
生きるぼくら (徳間文庫)生きるぼくら (徳間文庫)感想
またまた心が洗われた。。引きこもり、認知症などのどんどん増加していっている中々に重いテーマを、年賀状・米作りをフックにして、家族愛、人間愛の物語に昇華させている。難しく表現してしまったかもしれないが、最初に言ったとおり、心が洗われる作品で、やはり涙が頬を伝う作品であった。
読了日:10月15日 著者:原田マハ
インフェルノ(下) (角川文庫)インフェルノ(下) (角川文庫)感想
最終巻。怒涛の展開だった。見事に騙されたし、収束の仕方も見事だった。タイムリミットが迫っている展開だったので、読んでるこっちも途中で切り上げる訳にもいかず、眠らせてもらえなかった(^^;;読み終えた今は、ベランダに出て一息ついている。空を見上げたら、瞬いていた・・・星々が。
読了日:10月13日 著者:ダン・ブラウン
インフェルノ(中) (角川文庫)インフェルノ(中) (角川文庫)感想
舞台はフィレンツェからヴェネチアへ。いつも毎回思うが、このシリーズが最も読んだ後に聖地巡礼したいと思わせてくれる。今回の舞台には行ったことが無いが、他の作品の時には、あの時ちゃんと見ていれば、という後悔が猛烈に湧き上がる。話を戻すが、ラングドンが知らない間に敵、味方が入れ替わったりして、複雑な相関関係が。。誰か整理を!!
読了日:10月12日 著者:ダン・ブラウン
インフェルノ(上) (角川文庫)インフェルノ(上) (角川文庫)感想
いつものごとく、序盤から、ラングドンはぎりぎりのタイミングでの逃走を強いられ、ハラハラさせられる。そこからの謎解き。今回はフィレンツェが舞台。終わり方が気になり、中巻へ続く。。。
読了日:10月11日 著者:ダン・ブラウン
村上海賊の娘(四) (新潮文庫)村上海賊の娘(四) (新潮文庫)感想
信長で有名な場所の出身で、信長についてはそこそこ知っていたつもりだったが、この戦はほとんど知らなかった。最終巻は一冊丸々、戦だった。熱い熱い戦だった。ヒロイン景はもとより、登場人物のほとんどが魅力があって、躍動感にも溢れていた。素晴らしい歴史小説だった!!・・・今更ながら、、、海賊ってホントにいたんだなぁ。
読了日:10月8日 著者:和田竜
少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)感想
映画公開とのことで、観るかどうかは別として再読。すごかった、という漠然とした感想だけで話の内容は全く覚えていなかった(^^;;「死体が見たい」という重いテーマながら、女子高生同士のすれ違いからの友情の再確認で感動で纏めあげるかと思わせて、最後の最後でそんな風に繋がってるの!?っていう、ミステリーやった!再読でやっと、「私、父、母」「あたし、パパ、ママ」で二人の違いがあったことに気づいた(^^;;
読了日:10月8日 著者:湊かなえ
村上海賊の娘(三) (新潮文庫)村上海賊の娘(三) (新潮文庫)感想
3巻読了。ヒロイン景が大人しい女性になったかと思いきや・・・最後の方は海賊らしい女性へ。怒涛の展開を見せ始める。早く4巻に向かわねば!!
読了日:10月6日 著者:和田竜
村上海賊の娘(二) (新潮文庫)村上海賊の娘(二) (新潮文庫)感想
海賊が陸地で合戦をしていた話は新鮮だった。なぜか雑賀孫市は、どの話を聞いてもやはりかっこいい!景はヒロインなのに、いまだ脇役扱い!?3巻以降に期待(^^)
読了日:10月3日 著者:和田竜
村上海賊の娘(一) (新潮文庫)村上海賊の娘(一) (新潮文庫)感想
久しぶりの歴史小説。文庫になってから、読もうと思っていた。のぼうの城の時にも思ったが、有名な出来事、戦に対して、スポットの当て方がおもしろい!2巻に続く・・
読了日:10月2日 著者:和田竜

読書メーター

2016年9月の読書報告

2016年9月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:3222ページ
ナイス数:596ナイス

旅屋おかえり (集英社文庫)旅屋おかえり (集英社文庫)感想
旅行はちょこちょこ行くが、旅はしたことが無い。「旅行」と「旅」という言葉に意味の違いがあるのかと思えるほど、おかえりの旅は「楽しい」だけじゃない感動的なものだった。需要はあると思うので、自分も是非手伝わせてください!!(^o^)
読了日:9月30日 著者:原田マハ
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))感想
内容だけで無く、この本の存在自体がミステリーという衝撃的な作品だった。白夜行の続編なのかどうかがはっきりしない。更に構成はまるで白夜行パラレルワールドのような展開にもなっている。気付きが鈍くて恥ずかしいが、解説を読んで、あの人が何者かのヒントをいただいた。。凄すぎる!私としては、こちらの方が更におもしろかった。そして私は続編であることに一票を投じたい。そして私は更なる続編を期待している。この想いが幻とならないように。。。
読了日:9月26日 著者:東野圭吾
まぐだら屋のマリア (幻冬舎文庫)まぐだら屋のマリア (幻冬舎文庫)感想
全体的に暗く重い雰囲気の回想と、のどかで温かい雰囲気の現在(いま)が交互にやってくるので、その落差がすごくて、特に後半は一気読み。最後はいつもの如く、泣かされ、いつもの如く余韻たっぷり。もし自分も同じような境遇に陥ったら、その時は訪れるかも。タイトルはちょっとしたおふざけかと思っていたが、解説を読み、自分の浅はかさを恥じ、上から目線かもしれないが(^^;;、感嘆した!
読了日:9月18日 著者:原田マハ
白夜行 (集英社文庫)白夜行 (集英社文庫)感想
ミステリー小説なのに、動機があくまで憶測。メインの二人が動機を語る場面が無いし、そもそもその二人の視点での描写が無い。関わった人々の描写が伏線となり、読者に想像させている。憶測ではあるが、纏めてくれる人物もいるので、そこで整理できるが、、、読む手が止められない。おかげで今日の朝も眠い。。。
読了日:9月15日 著者:東野圭吾
一分間だけ (宝島社文庫)一分間だけ (宝島社文庫)感想
仕事と家庭が両立できなかったことから、大事なものを失い、大切なものに気付いていくストーリー。働く女性と愛犬との関係を主体にすること、また原田マハさんの表現力によって、特に家庭の部分が悪い意味で泥々したものにならず、後半からは涙が止まらない感動モードになっていく。実家で可愛がっていた猫を思い出して、更に泣けた。
読了日:9月5日 著者:原田マハ
ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)ジヴェルニーの食卓 (集英社文庫)感想
美術にまつわる大人向けの童話のようだった(もちろんいい意味で)。マティス、ドガ、セザンヌ、モネのそれぞれの短編集だが、主人公は画家本人ではなく、その周囲にいる人々。実際に描かれた作品はWEBで確認しながらも、話の内容は作品の説明というよりは、人生、半生の一部を切り取って情緒あふれる物語となっている。画家の内面全てが分かる訳では無いが、美術作品を見る目が全く無かった自分の目が肥えていくのを感じた。(感じただけで無いのを祈るばかりだが。。)あと、「印象派」の意味を知ることができた。
読了日:9月4日 著者:原田マハ
小説 君の名は。 (角川文庫)小説 君の名は。 (角川文庫)感想
先に映画を見てからの小説読み。映像が鮮明に浮かびながら、二人の想いが補足されてて、より深く味わえた。・・・面白い!!ラブストーリーにミステリーとどんでん返しを加え、スピーディな展開で味付けしてる感じ。何より映画では、繊細で綺麗なアニメーション、これがメインとなるので、こればかりは映画を見てからの小説読みがいいかな、と思う。
読了日:9月2日 著者:新海誠

読書メーター

2016年8月の読書報告

2016年8月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3811ページ
ナイス数:631ナイス

チア男子! ! (集英社文庫)チア男子! ! (集英社文庫)感想
正直まともに知らなかったし、まして男がやるものとも知らなかった。読んでる途中でYouTube、読み終わってもYouTubeで、本と動画のダブル感動、ダブル興奮状態。。。最後の2分30秒の演技は、文章自体に躍動感があるようでハイテンポな感じで、自分も一緒に踊ってるんじゃないか、とさえ思えた。この興奮をどう伝えればいいのか、自分の文章力では表現しきれない。。。
読了日:8月29日 著者:朝井リョウ
花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)花々 (宝島社文庫 『日本ラブストーリー』大賞シリーズ)感想
カフーを待ちわびて」を読み終えた後に、この本の存在を知りました。今度は奄美諸島の自然に惹かれる中で、花をモチーフというか、フックにした連作短編集。心地よい感動に浸れて、最後の最後に「追伸」というプレゼントが読者にも贈られ、読後感サイコー!!
読了日:8月28日 著者:原田マハ
カフーを待ちわびて (宝島社文庫)カフーを待ちわびて (宝島社文庫)感想
沖縄のさわやかな雰囲気が背景にある分、より明青くんにもどかしさを感じた(苦笑)。それを幸さんがまた軽やかに温かく包んでくれてたから、もっと明青くんにやきもきして、もっと頑張れよ!踏み出せよ!!って応援してた(苦笑)。実在はしない島みたいだけど、モデルとなった島に巡礼したくなった。最後の余韻は、相変わらずすごく、こちらの創造力を試されてる気さえしてくる。そんなに創造力に自信無いよ!(^^;;
読了日:8月26日 著者:原田マハ
万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉 (講談社文庫)万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉 (講談社文庫)感想
遂に最終回を迎えてしまった。友達の別の主人公3人もまたちらっと出てきたが、やっぱりこのシリーズが一番好きだった。そして、やっぱりこれにはこのエンディングが一番似合う。彼は最後の最後でとんでもなく成長していた。まだ継続してる水鏡さんの方でも、今度はみんな(!?)で出てくれるといいなと思う。その予兆は十分にあった!!それにしても著者自身のシンキングの種類が一番すごい。。
読了日:8月24日 著者:松岡圭祐
旅のラゴス (新潮文庫)旅のラゴス (新潮文庫)感想
SF小説」だが、宇宙がどうとかでは無く、地球をタイトルどおりラゴスが旅する物語だった。それでも最初から最後まで不思議な感覚を味わわせてくれ、こちらも一緒に旅をしている気分にさせてくれた。現実とSFをうまい具合に散りばめていて、すごく綺麗に纏められている。たまにこういう本を読むとなぜか分からないが、いい意味でリセットした気分になれる(笑)
読了日:8月22日 著者:筒井康隆
少女は卒業しない (集英社文庫)少女は卒業しない (集英社文庫)感想
女子高生が主人公の短編集なので、正直自分に読む資格があるのかな、と思いながら読み始めた。さすがに自分に置き換えて「あるある」とは思わなかったが(笑)、なんでこの目線で書けるのだろう、と素直に驚かされた。個人的には、「四拍子をもう一度」「在校生代表」が和む笑いもあり良かった。あまりもの青春ストーリーの連発に、高校の卒業式の時に、名前を書かず、たった一文で気持ちを伝えた手紙を渡してくれて、走り去ってしまった子を思い出しました(苦笑)
読了日:8月19日 著者:朝井リョウ
さいはての彼女 (角川文庫)さいはての彼女 (角川文庫)感想
気ままな旅をしたくなる。免許はあるが、全く乗っていない二輪に乗りたくなる。そんな本だった(笑)短篇集だったが、どの話も、いつものごとく読後感はいい余韻を残してくれて、これまたいつものごとく言葉、手紙など気持ちよく心に響かせてくれた。とにかくツーリングしてみたい、と猛烈に思った。今ならバイクを即買いできる!!
読了日:8月18日 著者:原田マハ
キネマの神様 (文春文庫)キネマの神様 (文春文庫)感想
原田マハさんの作品は、登場人物が話す言葉や手紙、メールの言葉ひとつひとつが本当に心を打つ。今回は映画の批評のやり取りがあり、そのままでも私の心を響かせる部分は十分あったが、そこからの流れはもう心というか、涙腺を直接響かせてるとしか言いようが無い。素晴らしい奇蹟の話をいただいた。
読了日:8月15日 著者:原田マハ
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)感想
ミステリー風な描写だが、著者曰くラブストーリーとのこと。でもやっぱり道中ミステリーチックなので、ぐいぐい引き込まれる。読後は、サイトなどで自分の理解が正しいのか、念のため確認した方が良いのかも。確かにミステリーでは無く、ラブストーリーだった。ただ気持ち、SFでもあったような(苦笑)
読了日:8月9日 著者:カズオ・イシグロ
世界地図の下書き (集英社文庫)世界地図の下書き (集英社文庫)感想
今回の作品は主人公が小学生。これがまた見事に小学生の目線になっていて、気持ちや行動の幼さがよく分かる。小学生という年齢、思考回路に呼応するように(!?)文章がやや飛び飛びになったり、文章表現も幼くしてるように見受けられるが、後半はその全てが成長してるように感じていき、最後は号泣(T_T)いじめ、DV問題にスポットを当てながら、感動的なストーリーになっていて、子どもから大人までオススメ、というよりもマストの本。
読了日:8月6日 著者:朝井リョウ
楽園のカンヴァス (新潮文庫)楽園のカンヴァス (新潮文庫)感想
絵画に造詣が深く無い人でも楽しめる作品。絵画と同じくらい、いやそれ以上に画家そのものにスポットを当てているから、人間味溢れるものとなっている。そこからの美術ミステリーであり、最後に読者に気持ちいい余韻を残してくれる。もし絵画を見たいなら、「楽園のカンヴァスに登場する絵画のまとめ」で検索を。
読了日:8月3日 著者:原田マハ

読書メーター

2016年7月の読書報告

2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:4016ページ
ナイス数:358ナイス

怒り(下) (中公文庫)怒り(下) (中公文庫)感想
人を信じるためには、その人の何を知るべきか。 それを知らないと、人は人を信じられないのか。 「信」という字は、「人が言う」ことによって、成り立つのであれば、言わないと信じられない、信じてもらえない、ということになる。『怒り』は、父娘、ゲイの若者、母娘の3場面+刑事の場面で4場面がそれぞれ併行して、話が進んでいく。 答えはここに在る。いや、ここのどれかに在った。
読了日:7月28日 著者:吉田修一
怒り(上) (中公文庫)怒り(上) (中公文庫)感想
前半戦。父娘、ゲイの若者、母娘の3場面+刑事の場面で4場面がそれぞれ併行して、話が進んでいく。ただ時期が本当に併行してるかは、今のところやや不明確。後半戦でどう繋がっていくのか。 レビュアー大賞のレビュー投稿は後半戦で!! ・・・いいんだよね??
読了日:7月26日 著者:吉田修一
セカンド・ラブ (文春文庫)セカンド・ラブ (文春文庫)感想
イニシエーション・ラブと共通する部分もあるが、読みながら、今回は大筋はこうだろうな、って思えた。ただ・・・やはり最後は「えっ!?」状態にされてしまった(苦笑)。謎が分かったと思ったら、、、ホラーになっとるがな!!
読了日:7月25日 著者:乾くるみ
桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)感想
当時の自分と重ね合わせてた。「上」とたまにつるむけど、決して「上」では無く、「メジャー軍団はやっぱ違うなぁ」って連れとよく話してたのを思い出した(苦笑)たまに彼らと一緒いると、優越感?みたいなものを確かに感じてたし(再苦笑)でも、連れ同士の仲が悪くなった時に、両方ともと仲良くし続けるのは、今でも難しいな、って思うなぁ。
読了日:7月24日 著者:朝井リョウ
眠りの森 (講談社文庫)眠りの森 (講談社文庫)感想
人のいろいろな感情を複雑に絡めて、ミステリーに仕立てあげるのは、本当に驚かされる。接点がありそうで、中々みつからない状況を維持しつつ、謎をちりばめていき、最後一気に収束させる。後半はいつも止められずに睡眠時間が削られる(苦笑)
読了日:7月22日 著者:東野圭吾
ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)感想
切なさで泣けた。切なさが折り返したんだな、ってことを考えて、もっかい泣けた。自分なら耐えられないしだろうし、間違い無く、25歳の時も行動しちゃってるはず。いやぁ、切なさにまいりました。
読了日:7月18日 著者:七月隆文
何者 (新潮文庫)何者 (新潮文庫)感想
SNSができたことによって、ある意味表面化したものだと思うが、多かれ少なかれ、誰でも思ってしまうことでもあるかな、とも思う。・・・と、俯瞰して見てると自分も・・・ってことかな?(苦笑)自分は劣等感を感じることが多く、一生懸命、何かに打ち込むことが少ないので、もっとカッコ悪いような気が。。。アカン!気をつけよっ!!
読了日:7月17日 著者:朝井リョウ
本日は、お日柄もよく (徳間文庫)本日は、お日柄もよく (徳間文庫)感想
何回涙が出てきたことか。涙は乾くものなのに、乾く前にまた涙が出てきた。話を聞くこと、伝えることの力強さというものを教えられた。これからはもっと言葉を大事にしていきたい。
読了日:7月15日 著者:原田マハ
イニシエーション・ラブ (文春文庫)イニシエーション・ラブ (文春文庫)感想
一日読了。最後から二行目は、予定どおり(?)「はっ?」ってなった(苦笑) 更に予定どおり、すぐにざっと読み返し、今度は主に日時の確認と彼と彼女の言動の確認。内容については、いろいろな意見があると思うが、構成はすごい!特に「初めての」くだりが、全く意味が変わるかな(笑)
読了日:7月9日 著者:乾くるみ
時生 (講談社文庫)時生 (講談社文庫)感想
タイムスリップだけを捉えればSFっぽいが、未来の機器などが出てくることは無い。それどころか、なんだか本当にありそうな感じで、且つしっかりストーリー性もあり、感動もできるように仕上がっている。そりゃ麗子さんも信じるわ(笑)
読了日:7月6日 著者:東野圭吾
クリーピー スクリーチ (光文社文庫)クリーピー スクリーチ (光文社文庫)感想
ハラハラ感で言えば前作の方がより強かったと思う。急変ぶりに気持ちが追いつかないのは、自分が正常だからなのか?登場人物の背景、登場人物同士の交わりが、もう少し欲しかったかな?個人的には、それがあるともっと楽しめた、と思う。
読了日:7月4日 著者:前川裕
ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫)ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫)感想
感動的な話をミステリーにしたのか?登場人物が結果的には輪で繋がってることになるけど、時代も超えてるから、三次元?四次元?的な繋がりになるのか?圧巻の一言。。 スゴイ!オモシロイ!!ナケル!!! オススメの一冊。
読了日:7月2日 著者:東野圭吾

読書メーター

2016年6月の読書報告

2016年6月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2812ページ
ナイス数:88ナイス

記憶屋III (角川ホラー文庫)記憶屋III (角川ホラー文庫)感想
そこで繋がってくるのかぁ、と最後に分かり、そこまで引き込まれ、前作同様、一日読了。秘密屋目線、秘密屋自身をもっと掘り下げたストーリーも見てみたい、と思わせてくれた。
読了日:6月30日 著者:織守きょうや
記憶屋II (角川ホラー文庫)記憶屋II (角川ホラー文庫)感想
莉奈さんの理由は、失恋としての理由としては、少しどうかな、というのはあったが、ミステリー感は一作目と変わらず、読みやすく、引き込まれやすく、結局一日で読了。夏生自身が記憶を無くした理由の可能性に思い至った瞬間のドキッ!!は、こっちもドキッ!!とするわっ!
読了日:6月29日 著者:織守きょうや
水鏡推理3 パレイドリア・フェイス (講談社文庫)水鏡推理3 パレイドリア・フェイス (講談社文庫)感想
主人公の瑞希さんの空気の読めない(?)言動や行動には、おいおい、と毎回思うが、最後の畳み掛けはいつも清々しい気持ちにさせてくれる。今回は地質学や地磁気逆転?の話だが、ホントに作者の博識ぶりが凄い!おもしろかった!
読了日:6月28日 著者:松岡圭祐
記憶屋 (角川ホラー文庫)記憶屋 (角川ホラー文庫)感想
ホラーなのに泣ける、って全く意味が分からず、興味を惹かれて購入。どんどん読み進めても「どこがホラー!?」って感じで、むしろ本格ミステリーに「オプションで「感動」追加しときましたぁ!」状態。最後の方は止められずに一気読了。最後の最後で確かにホラーやった。ただホラーなのに全然後味悪くなく、ホラーなのに、切なさに心揺さぶられました(苦笑)
読了日:6月24日 著者:織守きょうや
夢幻花 (PHP文芸文庫)夢幻花 (PHP文芸文庫)感想
主人公のもどかしい気持ちにどんどんリンクしていく分、最後の伏線の回収の仕方が気持ちいいぐらいすっきりする。 主人公もすっきりしていると思うが、読んでるこっちの方がもっとすっきりだ!!
読了日:6月20日 著者:東野圭吾
三軒茶屋星座館2 夏のキグナス (講談社文庫)三軒茶屋星座館2 夏のキグナス (講談社文庫)
読了日:6月11日 著者:柴崎竜人
クリーピー (光文社文庫)クリーピー (光文社文庫)感想
偽りの隣人は、奇妙な隣人だった。中々ハラハラさせられるストーリー。映画も見たが、賛否が分かれるのも頷ける。あくまで適度にハラハラしたい人にはオススメかな。
読了日:6月8日 著者:前川裕
三軒茶屋星座館 1 冬のオリオン (講談社文庫)三軒茶屋星座館 1 冬のオリオン (講談社文庫)感想
最近、望遠鏡で火星や月を見る機会があって、昔、星座や惑星に興味があったなぁ、って思い出し、そんな時にこの本に出会った。主人公の星座の説明がふざけてるなぁ、って初めは思ったけど、徐々にそれが慣れていって、今ではこんな星座館があったら、通い詰めちゃうよ、って感じかな。
読了日:6月5日 著者:柴崎竜人

読書メーター